【安眠レター Vo.10】父の病と事業承継──あの日、腹を括った話|世界観 × 物語

こんばんは、安眠寝具と麻ヘンプ製品専門店【菊屋】の三島です。

今日は「世界観 × 物語」として、少し個人的な話をさせてください。
「父の病と事業承継──あの日、腹を括った話」です。

■ 2023年4月4日、父の癌が発覚しました

忘れもしない2023年4月4日
父の癌が発覚しました。

そこから4か月。
8月16日、父は旅立ってしまいました。
あまりにも早すぎる時間でした。

父が病に倒れた時、正直、最初は迷いました。
「自分にできるのか」
「いま会社を継ぐことが、本当に正解なのか」
頭の中にいろんな不安が渦巻いていました。

■ 長男としての覚悟と、現実の迷い

僕は4人兄弟の3番目ですが、姉が二人いて弟が一人。
結果として、長男という立場になります。

だから昔から、どこかで「家を継ぐかもしれない」という覚悟で生きてきました。
でも、いざ父が倒れた現実を前にすると、
覚悟だけでは動けない自分がいたのも事実です。

「継ぐこと」と「継げること」は、まったく別物だと知りました。

■ それでも、4月6日には会社を辞めると伝えていました

父の癌が発覚したのが4月4日。
そして、4月6日には、当時勤めていた会社に
「辞めます」と伝えていました。

今思えば、あのときの自分は、迷いながらも、
もう腹の奥では決めていたのかもしれません。

父の生き方、父の言葉、父の背中が、
僕を前に押し出していました。

■ 父が語っていた「安眠提供企業」という言葉

父は生前、よく言っていました。
「菊屋は寝具屋じゃない。安眠提供企業なんだ」と。

寝具を売ることがゴールじゃない。
眠りで人を元気にすることが仕事だ。
その価値を、父はずっと語っていました。

そしてもうひとつ、父が口酸っぱく教えてくれたのは、
「仕事は誰かのためにやるものだ」という信念でした。

その言葉が、迷っている僕の胸に刺さりました。
「自分のためだけなら逃げてもいい。
でも、“誰かのため”なら、一歩踏み出せるんじゃないか」って。

■ 継ぐと決められた理由が、二つありました

母は健在で、今も一緒に業務をしています。
両親が死に物狂いで繋いできた会社を、
自分もやってみたいと思えたのには、理由がありました。

それが、この二つです。

  • anmin.com というドメインを父が取っていたこと
  • ヘンプという素材を扱っていたこと

anmin.com は、父が「安眠」を事業の中心に据えていた証です。
そしてヘンプという素材は、眠りと相性がよく、
これからの時代に必要とされる可能性を強く感じるものでした。

この二つがあったから、僕は思えたんです。
「自分の力でもっと多くの睡眠に悩む人の力になれる」
「菊屋の基盤があれば、それが実現できる」って。

■ あの日、腹を括った

父の病が分かった瞬間から、時間は待ってくれませんでした。
迷いながら、怖さも抱えながら、
それでも僕は腹を括りました

会社を継ぐことは、責任も不安も大きい。
でも、父が遺してくれた言葉と土台がある。
母と一緒に、もう一度、菊屋を未来につなげていく。

僕が継いだのは「家業」だけじゃありません。
父が信じた「安眠提供企業」という思想そのものです。

これからも菊屋は、ヘンプや蚊帳、寝具を通して、
眠りに悩む人の支えになれる存在でありたいと思っています。

今日もおつかれさまでした。どうか良い眠りを。

安眠提供企業 菊屋 代表 三島 直也

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