聖なる蚊帳の用途
「お母ちゃん」が「ご先祖様」になった日
2020年9月21日に、1970年(昭和45)9月23日に他界した母、三島泰子の五十年祭を行いました。
仏教でも神道でも、五十年目の法要は故人の御霊を慰め鎮める最後の「まつりあげ」で、ここからはご先祖様としてお祀りをするようになります。
故人からご先祖様の世界へ行く母に、菊屋の三島家ならではのおお麻・ヘンプの蚊帳で祭壇をつくりました。
ヘンプの蚊帳の中での入棺体験
菊屋では究極の眠りの入棺体験=健やかな眠りと安らかな眠りの体験会をヘンプの帳(とばり)の中で行いました。
ヒノキのフレームにおお麻・ヘンプの蚊帳で健やかな眠りからやすらかな眠りを体験してもらいました。
私たちは毎夜、ぐっすりと健やかに、健やかに、そして健やかに眠って、いつの日にか安らかな眠りを迎えます。
ヘンプならではの不思議なチカラ
菊屋の蚊帳生地はタテ糸・ヨコ糸ヘンプ100%です。
タテの糸を絡ませながら、ヨコ糸を固定させる「カラミ織」で織り上げています。
ヘンプは麻の中でも吸湿・発散性に優れ、抗菌・消臭効果の高い繊維でヘンプの蚊帳の中は涼感と癒され感が漂う空間として人気を博している。ヘンプは無農薬でも成長が早く、荒れた土地をも力強い根が土を肥やす自然にやさしく一万年前の縄文時代から日本人に親しまれてきた植物です。
戦後、栽培が禁止されたが、「穢れを祓う」聖なる植物として、衣類からしめ縄などの神事にも使われてきました。
おお麻・ヘンプは聖なる神の依代
麻・ヘンプの持つ不思議な力は長い歴史の中で、人々の間に魔力性、呪術性、さらには神秘性、神聖性を喚起するものとして、自然宗教と絡むようになり、ある種の象徴的な信仰まで醸成したといえます。そしてついには大麻が天照大神の化身とまで崇められるようになった背景があると思われます。
およそ1300年の歴史がある倭巫女舞は、現在、菊屋のヘンプの蚊帳生地で作られた衣装を着て舞っています。(写真)
ヘンプの蚊帳で聖なる空間づくり
その人生の間に、いろいろな人との出会いと別れを繰り返します。中島みゆきの「糸」の中でも~♪タテの糸はあなた、ヨコの糸は私と織りなす布が~♪~ 人々を幸せにできますように。