蚊帳の安らぎ復権

蚊帳の中へ

癒しの蚊帳

夏の風物詩だった蚊帳は今、蚊を防ぐという本来の目的が薄れ、季節に関係なく重宝がられている。懐かしさだけではなく、現代人を安らぎで包んでいる。

麻とヒノキでつくった蚊帳のカウンセリングルーム

ファーマーズハウスの再現

ファーマーズハウスに蚊帳

 「日本人が持っていた農的な暮らしを都会の中に再現したい」。横浜市の工務店「ウィズハウスプランニング」が昨年夏から提案を始めた住宅「ファーマーズハウス」。土間や縁側、薪(まき)ストーブを備えるとともに、蚊帳が大きな売りだ。

 神奈川県綾瀬市で4月に着工した木造2階建て住宅では、吹き抜けの広間が見下ろせる場所に蚊帳をつるせるようにする。各辺1間(けん)(約1・8メートル)の大麻製。天窓から光が入り、蚊帳は風に揺れる。家を注文したのは公務員の男性(33)だ。妻と長女(3)の3人家族。クーラーが嫌いで密閉された現代的な家にはしたくなかったという。

 企画した同社の松本直樹さん(52)は、仕事が忙しく会社に泊まっていた10年前、ソファの上に蚊帳をつって寝た。窓から朝の光が蚊帳越しに届き、気持ちよく目覚めた。「この感覚を多くの人に知ってほしい」と企画につなげた。

保育園での蚊帳

保育園での蚊帳

 東京都江東区亀戸6丁目の認可保育園「コビープリスクールかめいど」では2011年の開園以来、園児の昼寝の時に蚊帳をつる。

 運営会社「コビーアンドアソシエイツ」が10年に既存のビルを改装し、都内で初めて保育園を開いた際、高い天井に落ち着かない園児が寝付かなかったため、使ってみたのが始まりだ。「エアコンの風がじかに当たらない。蚊帳の中では夏に涼しく、冬は暖かさが保たれるのも子どもには心地良いようだ」と同社の中林圭子さん(33)。

インテリアとしての蚊帳

蚊帳の空間

 東京・西麻布に今年1月オープンした会員制着物サロン「麻布 ウグイス」では、販売スペースの一角を茶室に見立て、黒い蚊帳で覆う。道路に面した外壁のガラス窓からのぞくと、蚊帳の中の様子はぼんやりうかがえる。「内部の人や物を美しく見せるとともに、興味を持ってもらう効果もある」と、蚊帳をデザインしたクリエイティブディレクターの緒方慎一郎さんは言う。

菊屋の蚊帳

菊屋と蚊帳の博物館

 ウィズハウスプランニングやコビーアンドアソシエイツなどに蚊帳を販売する静岡県磐田市の老舗寝具店「菊屋」もかつて、夏に1、2人が買いに来る程度までに落ち込んだ。97年にネット販売を始め、「スリーピングネット」と呼んで宣伝したら、季節を問わず年間1千張りの注文が入るようになった。

 菊屋の三島治社長は「蚊帳は、守られているという安心感を得られ、安眠しやすい。私は、現代人にとって『蚊帳の外』はストレスの多い『戦場』だと思う。蚊帳を上手に使い、明日への活力を養ってほしい」と話している。


以上 2014年5月26日 朝日新聞より 

平成の蚊帳事情 朝日新聞

一般家庭はもちろん 様々な分野で 蚊帳が復権してきた様子を朝日新聞の高田誠記者は、取材をしてくれました。

静岡発・日本全国に向けて、単なる虫除けの蚊帳でなく
「安眠のスリーピングネット」 → 「癒しのヒーリングネット」  → 「祈りのプレイニングネット」 さらに「団らんネット」として、菊屋の蚊帳はご用命いただいております。

 

保育園での蚊帳
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