睡眠キャンペーンと眠道
国を挙げての「睡眠キャンペーン」が展開されたのは2008年でした。
自殺防止の強化月間に実施された「睡眠キャンペーン」は不眠が2週間続いたら精神科医の門を叩くべしというものでした。精神科医に行けば、睡眠導入剤を投与されることになります。
これに対して、菊屋は2012年「クスリに頼らない安眠術」を立ち上げ、腹式呼吸法や筋弛緩法、自律訓練法などのストレスマネジメントの手法や、睡眠制限法などの認知行動療法をご提案してまいりました。
その一方で、「トイレ掃除」のススメてきました。これは不思議のように思えるのでしょうが、実に簡単な安眠術と言えます。 自宅でも学校でも会社でも公園でもトイレの便器に手を突っ込んで綺麗にしてくる。といった安眠術です。 このトイレ掃除を二週間も続けられればすっかりと不眠も鬱も完治するのが実証データとして蓄積されているのです。
素手でトイレ掃除をすることによって、虚栄心や自己顕示欲などを捨て去ることができて、結果いろいろと 良いことが身の回りに起きて来るということです。 面白いですから、下心があっても一向に構いません。どんどん実行してみてください。
菊屋がとにかく精神科医へという「睡眠キャンペーン」に対抗するようにして立ち上げた「クスリに頼らない安眠術」よりも15年ほど前に、(株)イワタの創設者である故・岩田卓三氏は「眠道」を提唱されました。「眠り」も「礼に始まり礼に終わる」。おやすみ前に「ありがとう」の祈りを込めてた眠道の心得は次の通りです。
眠道入門 眠道の心得
一つ 今日一日無事であったことに感謝する
一つ 今日の出来事の中から楽しかったこと嬉しかったことを思い浮かべる
一つ 世の所策を思い、嫌なこと、憎しみの心、怒りの心、虐げの心を捨てる
一つ 明日を信じ、己を敬し、人を尊び、前向きに考える
眠道 故・岩田卓三氏の教え
眠道道場心得
一つ 眠道すなわち睡眠は心をつくることである
よって良い心をつくるにはよい睡眠が必要である
一つ 眠道すなわち睡眠は気の充実をつくることである
よって気が充実すれば身体は健康になる
一つ 眠道すなわちよい眠りからよい社会が生まれる
よって充実した睡眠から明るい心の人々の集いができる
まず己が幸せな心を持たなければ人を幸せにすることはできない
まず己がよい睡眠のよろこびを感じなければ人に眠道を語れない
まず己が健康でなければ人に健康の有難さは語れない
よい眠りを得るためには人としての道を尽くして、人格の形成に努め、常に感謝の気持ちをもち、正を求め、邪を廃し、道徳心を養い、自然の法を尊び、諸悪を憾み正し、世のため人のために尽くすことをもって己を活かし、奇を嫌い、眠りの修行に励むことによって己を活かす良心を養うこととする。
ディスカバースリープ 眠りを大切に
岩田卓三氏が「眠道」を唱えるより25年以上前の1970年代、菊屋の創設者である父・三島昇は静岡県浜松市に「能力開発研究所」なるものを開設しました。
「能力開発研究所」では,誰もがそれぞれに天から与えられた特技(個性)を活かすべく天の声が聞き取れるよう、こころを空にすること、清い心で眠りにつくこと、そのための眠りにつく前の心構え、一日の終え方・はじめ方等、自然に抱かれる「眠り」の啓蒙活動が展開されたのです。
父の晩年の仕事は、ふとん屋ではなく、眠りと個性の発揮についての啓蒙活動であったと言えましょう。商売の域を脱して、そのような活動ができた父は幸せだったのだと思います。
花づくりは土づくり 父・三島昇の教え
植物の美しさは根っ子によって保たれています。人間の精神は睡眠によって 健全に保たれています。 植物の根っ子も、ヒトの睡眠も同じように全体の 1/3 以上を占めています。 目にふれない根っ子と睡眠。どちらもなくてはならない最も重要な部分の一つです。 こんな時期だからこそ、そこをフォーカスしてください。