かやってなあに?(蚊帳の博物館)

蚊帳(かや)の質問にお答えします!

かやのがくしゅうかい

涼しかった蚊帳の思い出

蚊帳(かや)ってなあに?

かやってなあに?

寝(ね)る前に蚊や虫から身を守るために、ふとんのまわりをネットで囲(かこ)むものだよ。

となりのトトロにもでてくるよ

トトロがでてくる家

2005年 愛・地球博で再現したさつきちゃん家(舞台背景は昭和30年ごろ)

映画「となりのトトロ」でさつきちゃんとメイちゃんが木の実を庭に埋めて芽が出てくるのを、夜、ふとんの中から眺めるシーンがあるんだけど、あれって蚊帳の中から庭を見ているんだよね。

昔の家って網戸(あみど)なんかないから、夏は雨戸(あまど)を開けて、虫が入らないようにしたこのネットの中で寝(ね)たんだよ。

蚊帳(かや)っていつごろからあるの?

蚊帳はいつごろからあるの?

虫(むし)がうるさくて眠(ねむ)れなかったことってあるかな?
昔(むかし)の人も、きっとそんな不便(ふべん)なことが嫌(いや)で寝ているときも蚊(か)に刺(さ)されない工夫(くふう)を考えたんでしょう。

奈良(なら)時代~江戸(えど)時代

日本では奈良(なら)時代になってから本格的に蚊帳(かや)が作られました。
これは唐(とう=今の中国)から蚊帳を作る方法が伝わったからでした。
この頃、蚊帳の素材(そざい)は絹(きぬ)や木綿(もめん)で色は白色でした。 
これが、「奈良蚊帳(ならかや)」と呼(よ)ばれていたそうです。

室町(むろまち)時代に入って、この「奈良蚊帳」の売れ行きに目を付けた近江(おうみ=今の滋賀県)の商人が素材(そざい)を麻(あさ)にして高価(こうか)な麻の蚊帳を作りました。

萌黄(もえぎ)の蚊帳

そんな麻の蚊帳は上流(じょうりゅう)階級(かいきゅう)だけの贅沢品(ぜいたくひん)でした。

江戸(えど)時代の庶民(しょみん)の蚊帳は紙で作られた「紙帳(しちょう)」とよばれたものでした。これは紙製(しせい)の蚊帳で和紙(わし)をもみほぐして、それを張(は)り合わせて作ったようで、大きさは普通(ふつう)の蚊帳並みで、壁面(かべめん)に30センチ角(かく)くらいの窓(まど)があって、そこにだけ、蚊帳の切れ端(はし)が縫(ぬ)いつけてあったそうです。 きっと暑苦(あつくる)しかったことでしょうね。

昭和(しょうわ)の時代まで

このように、庶民とは少し離(はな)れたところの麻(あさ)の蚊帳でしたが、合成繊維(ごうせいせんい)の蚊帳が出始める1960年頃までは滋賀(しが)県を中心に蚊帳作りは盛(さか)んでした。

裾ぼかしの蚊帳

合成繊維(ごうせいせんい)の蚊帳がではじめと同時(どうじ)に、この昭和(しょうわ)40年ころから蚊帳の使用(しよう)が減(へ)りました。

これはちょうど鉄筋(てっきん)コンクリート製(せい)のアパートなどの集合住宅(しゅうごうじゅうたく)が東京などで作られ始めた時期で、この建物(たてもの)には蚊帳をつる鉤(かぎ)を取り付ける場所はありませんでした。

また、アルミサッシが普及(ふきゅう)したり、クーラーが出てきたり、強力(きょうりょく)な殺虫剤(さっちゅうざい)が登場し、あわせて下水道(げすいどう)が完備(かんび)されたり、とさまざまな要因(よういん)が蚊帳を過去(かこ)のものにしていきました。

蚊帳(かや)はどうやって使うの?

蚊帳の使い方

昔からあるものは部屋の四隅(よすみ)の縁(ふち)から吊(つ)るタイプ。
これは毎日、吊ったり、たたまなきゃならないから、家族の協力が必要なんんだ。
蚊帳のたたみ方はなかなかむつかしく、一番のお兄さんやお姉さんが蚊帳の当番だったんだよ。

蚊帳のたたみ方

蚊帳の畳み方

また、家によっては夏の間、カーテンを開けるようによせておいて、夜になって寝るときに蚊が入らないように広げて吊ったようだよ。

今ではベッド用の蚊帳もあってハリーボッターがホグワーツ校で天蓋(てんがい)付きベッドに寝ているけど、そんな気分が味(あじ)わえるんだ。

ワンタッチタイプの蚊帳(かや)

ワンタッチ蚊帳ベビー用

もっとすごいのは赤ちゃんが蚊に刺(さ)されないように、ちっちゃなワンタッチの傘(かさ)のような蚊帳もあるんだよ。大きいのは大人も入ってお昼寝が出来るんだ

蚊帳(かや)の材料(ざいりょう)ってなあに?

蚊帳の材料ってなあに?

蚊帳はたての糸(いと)と横(よこ)の糸(いと)からできているんだけれど、その糸(いと)の種類(しゅるい)がいろいろあるんだ。そして、そのたて糸(いと)と横糸(よこいと)とを織(お)り合わせてでんぷんのりで固めて蚊帳はできていたんだよ。

昔からの高級(こうきゅう)な蚊帳は麻の糸で、できていたんだ。
麻は吸湿性(きゅうしつせい)が良くて湿気(しっけ)をとるから蚊帳の中の湿度(しつど)が下がり、蚊帳の外よりも涼(すず)しく感じることができると言われ人気があるんだな。

また、昔から麻は電気(でんき)を通(とお)しにくい絶縁体(ぜつえんたい)としてビリビリこないように電線(でんせん)工事などでも使われていたそうだったんだな。

そう言えば、おばあちゃんのまたそのお母さんたちはたちは、カミナリがなったら、おへそを隠(かく)して蚊帳の中に逃(に)げると安全(あんぜん)だと信(しん)じていたみたいだよ。
でも、麻の蚊帳はなかなか高いので綿(めん)の糸でできたものもあるんだよ。

それから、化学繊維(かがくせに)ができて麻とレーヨンを混(ま)ぜてつくった糸や、テトロンやナイロンでできた蚊帳も出回るようになっただけれど、そのころから、だんだんと蚊帳を見かけなくなったみたいだなあ。

お洗濯ができるカラミ織(おり)の蚊帳(かや)

からみ織り平織り比較画像

また、蚊帳は縦(たて)糸と横糸をでんぷんのりで固めていたため、おせんたくができなかったけど、いろいろ工夫(くふう)して、おせんたくもできるカラミ織(おり)の蚊帳もできました。21世紀(せいき)のみんなに合うように進歩(しんか)しているんだよ。

蚊帳(かや)は今でも使われているの?

今でも蚊帳(かや)が使われている

昭和40年頃からだんだんと蚊帳が使われなくなってきたみたいだね。
みんなのお父さんや母さんのたちも蚊帳を覚(おぼ)えていないかもしれないね。

でも、ここにきてまた蚊帳の人気(にんき)が高まってきたみたいだよ。

蚊帳の目的(もくてき)効果(こうか)効能(こうのう)

殺虫剤(さっちゅうざい)が嫌(きら)いだとか、自然(しぜん)の風に当たりたい、閉(し)め切った部屋(へや)で寝るのがいやだとか、扇風機(せんぷうき)やエアコンの風も直接(ちょくせつ)あたると疲れるから蚊帳のようなものが欲(ほ)しいとか、家族(かぞく)がひとつ蚊帳の中で安心(あんしん)して安眠(あんみん)できるようだとか、中には喘息(ぜんそく)で苦(くる)しんでいる人が麻(あさ)の蚊帳を一年中使っているなど・・・・いろいろな理由(りゆう)で蚊帳を求(もと)める人が増(ふ)えているんだよ。

なるほど、蚊帳は虫を殺(ころ)さずに自分を守(まも)るという、平和(へいわ)で思いやりのある道具(どうぐ)のように見直(みなお)されているんだよね。

殺虫剤(さっちゅうざい)が強力(きょうりょく)になれば、ゴキブリなどの虫たちも殺(ころ)されるものか!と、強くなっていくような気もするし、いろいろな病気もふえてきそうな気がするからね。

蚊帳を使うことによって地球環境(ちきゅうかんきょう)を守(まも)ることにもつながるような気もしないかい?

だから、2005年に名古屋で開かれた愛・地球博でも、蚊帳が呼び出されたんだよ。麻の蚊帳なんだけどね。

ホタルを蚊帳の中で観察(かんさつ)会

ホタルを観察する蚊帳

環境(かんきょう)の変化にホタルも影響(えいきょう)を受けているんだ。水がきれいになって、ホタルが復活(ふっかつ)した例(れい)が報告(ほうこく)されているぞ!

お父さん、お母さんが子供のころは、ホタルが家の周りにたくさんいた。それを採ってきて「かや」というものの中に入れて光を楽しんだそうだ。と報告しています。

これはホタルがたくさんいた時代には、かやがなければねられないくらい、カなどの虫もたくさんいたことを示しています。殺虫剤などの薬品で害虫が減ったと同時に、ホタルも減ったのでしょう。

ホタルの住む蚊帳

東京都・足立区(あだちく)生物園(せいぶつえん)さんから、ホタル観賞(かんしょう)用に34メートルの蚊帳を頼(たの)まれました。毎年6月の「ホタルの夕べ」では、蚊帳の中に約500匹(ぴき)のホタルが幻想的(げんそうてき)に蚊帳の中で飛(と)びまわっています。

 

人間ばかりでなく、ホタルもすめる環境を考えたいものですね。

蚊帳は日本だけのものですか?

かやってなあに?

蚊が出るところには蚊帳のようなもが世界中にあるんだけれど、英語(えいご)では蚊のことを「モスキィート」といって網(あみ)のことが「ネット」だから、蚊帳のことを「モスキィート・ネット」って呼(よ)んでいるんだよ。

蚊帳が世界の子供たちを救(すく)っています

アフリカに蚊帳を贈る運動

蚊のいるところに、蚊帳はあるんだけれど、今の大きな問題(もない)は蚊よりもマラリアという虫なんだ。この虫はアフリカなどの暑(あつ)い国にいて、刺(さ)されると死(し)んでしまうというこわい虫なんだ。

アフリカでは毎年100万人以上の5歳未満(みまん)の子どもがこの虫に刺(さ)されて命を落としています。だからアフリカの国々やほかの熱(あつ)い地域では蚊帳を心から欲(ほ)しいと願っているんです。

なによりも、まずは、いのちがたいせつだよね。
マラリアから いのちを守るのも蚊帳なんだよね。
自然を守ったり、やさしいこころにしたり、いのちを守ったり、安眠でいるようになったり蚊帳には、いろいろな役割(やくわり)があるんだよ。

アフリカのマラリアで困(こま)っている人々を助けましょうと、今、日本からも毎年たくさんの蚊帳がアフリカなどの熱い国々へ送(おく)られているんだよ。

蚊帳の勉強会(新聞記事より)

かやってなあに?

蚊帳の役割

最(さい)近、昔(むかし)ながらの蚊帳(かや)の良(よ)さが見直されてきています。夏に耳元でプーンと蚊が飛(と)んで寝苦(ねぐる)しい夜、役(やく)立つ優(すぐ)れ物(もの)です。こども記者(きしゃ)は、静岡県磐田(いわた)市の蚊帳の博物館(はくぶつかん)で、館長の三島治(みしまおさむ)さんに尋(たず)ねました。「蚊帳ってなあに?」

蚊帳ってすごい!命を守り子供すくすく

子供の命を守る蚊帳

毎年、ここ菊屋の蚊帳の博物館では子供たちに、蚊帳の総合学習会をさせたいただいております。

その間こちらもいろいろと勉強させていただきました。歴史や環境問題、産業や文化の課題、家庭教育、そして何よりも睡眠についての理解をしてもらうための勉強です。

蚊帳がすっかりと姿を消して、「蚊帳の外」と言うなんとも寂しい言葉だけが残った現代日本に、蚊帳の中のよさを味わってもらえればと、実際に蚊帳の中を体験できる「蚊帳の博物館」をはじめさせていただいたので、このように子供達が蚊帳のよさを体験して、自分達のなりの記事をどのように書き上げるのか、そしてその記事を読んだ人はどのように感じるのかとても楽しみでしたがいい記事になりました。

この子供達のペンの力で、明日の日本を、そして世界中を安心して安眠できるように包み込むことができますように!と、祈ります。

親御さんにはこちら 蚊帳で安眠 世界平和に蚊帳を!をご覧いただければ幸いです。

 

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