菊屋ブランド 素材はヘンプ
麻・ヘンプは1万年前の縄文の時代から日本人の生活になじみの深い植物です。
無農薬でも成長が早く、荒れた土地をも力強い根が土を肥やす自然にやさしい植物です。
素材としての「麻・ヘンプ」の優位性
- 日本人の生活になじみ深い無農薬で自然にやさしい植物
- 「穢れを祓う」植物として衣類からしめ縄などの神事にも使われる
- 通気性と熱伝導性が高く「夏は涼しく、冬暖かい」をかなえる
- 吸湿・発散性に優れ、適度な湿度を保ちながらも、蒸れることがない
- ヘンプはラミーやリネンよりも柔らかく肌に馴染む素材で肌着にも適す
- 嫌気性細菌を生息させないため抗菌・防臭作用を有する
戦後は栽培が禁止されていますが、我が国において一般的な麻というと、リネン(亜麻)やラミー(苧麻)でなくこのヘンプ(大麻)を指していたのです。
麻の3種類 ラミー・リネン・ヘンプ
3種類の麻のうち、ヘンプ(大麻)は「穢れを祓う」聖なる植物として衣類からしめ縄などの神事にも使われてきました。
そして寝苦しい日本の夏を快適にした近江商人によって開発された蚊帳の素材はこのヘンプでした。戦前までの蚊帳は国産大麻(ヘンプ)でできていたのです。
蚊帳から始まった菊屋のヘンプ
1996年のHP開設から蚊帳づくりを始めた菊屋は2004年のアースデーと翌2005年の「愛・地球博」に際して展示する大麻(ヘンプ)の蚊帳の制作依頼を受け、古くて新しい「ヘンプの蚊帳」を完成させることとなりました。
環境問題に配慮された、自然環境を守る代表的な素材=麻・ヘンプを使用した蚊帳です。ヘンプで布を織り上げるのは至難の業でしたが、試行錯誤を経て、2017年、安定的に供給できるようになったのです。
蚊帳の不思議 再発見
令和の大発見:「蚊帳の枕カバー 睡眠を改善」
安眠材=ヘンプで掛・敷・枕
ヘンプは多孔性繊維であるため、通気性と熱伝導性が高く、「夏は涼しく、冬暖かい」をかなえる、とても不思議な繊維であり、吸湿・発散性に優れているので、適度な湿度を保ちながらも、蒸れることもありません。
また、ヘンプはラミーやリネンよりも柔らかく肌に馴染む素材で肌着にも適しています。この機能性を活かした「麻の服」の商品開発を進めまていきます。
さらに、薬品加工を施すことなく繊維そのものの微細孔に酵素がたくさん含まれ嫌気性細菌を生息させないため抗菌・防臭作用を有しているのです。
この自然の抗菌・消臭作用も加わり、2020年発売の「ヘンプマスク」の機能性もアップしました。
ヘンプならではの「3つのS」
菊屋では麻・ヘンプを、Soil(土) Soul(魂) Society(社会)の3つの「S」に良い自然素材だと定義しています。
すなわち、無農薬で成長も早く、衣食住からエネルギー源にまで、2万件を超すほどの様々な用途があり、今後、社会的な活躍の場面も豊富に期待されているからです。
環境に優しく、人と社会にも有用な、現代版「三方よし」の天然素材だと提唱しながら、菊屋ブランドを構築してまいります。
ヘンプのスピリチュアルな魅力
大麻(ヘンプ)の持つ不思議な力は長い歴史の中で、人々の間に魔力性、呪術性、さらには神秘性、神聖性を喚起するものとして崇められてきました。
伊勢神宮の「神宮大麻」は天照大神の化身として、日本全国の神社を通して各家庭に販売されています。(令和2年5月より800円が1,00円に改正)
1300年の歴史を持つ倭巫女舞さまは、弊社のヘンプの蚊帳生地で作られた衣装を着て全国各地の著名神社で奉納舞をされています。
令和な安眠素材=ヘンプ
ヘンプは戦後、ヘンプは麻100%とも表示できない「指定外繊維(現在は植物繊維)」と、蚊帳の外へ追い出されてきましたが、自然環境にやさしい植物というよりも、日本人の精神的な骨格(魂)の一部となっています。
このような麻・ヘンプを素材とした菊屋ブランド商品は、その機能に加え、商品の世界観や歴史観、そして弊社が唱え続けてきた「自然と人と眠りを大切にする」ライフスタイルの提供にも繋がっていきます。
寝具だけでない幅広い商品ラインアップに調整んしてまいります。
麻・ヘンプを世界に発信
2019年、菊屋は磐田市の姉妹都市のアメリカ・マウンテンビュー(Mt.View)市への産業交流事業へ参加。
この産業交流事業ではMt.View市長への表敬訪問だけでなく、スタンフォード大学、Mt.View市に本社を構えるGoogleに公式訪問をし、日本の麻・ヘンプと蚊帳をはじめとするヘンプ商品の紹介と、映画【麻てらす】のアメリカ上映会も実現させてきました。
現在日本での麻・ヘンプ栽培は、各県の認可制となっていて、ほんのわずかしか認められていないが、対コロナ政策への財源確保に、アメリカでは医療用・産業用大麻だけでなく嗜好大麻(マリファナ)解禁の動きがあります。
菊屋ブランドの時代の幕開け
菊は現在(=国産ヘンプの確保ができるまでは)高級感のあるフランス・ノルマンディ産の無漂白のヘンプ糸を用いた蚊帳づくりをしています。
蚊帳をづくりを原点として確保したヘンプ糸を変幻自在に用途に合わせた布を織り上げ、世の中の役に立つ製品として縫製加工をして行く新たな菊屋ブランドの時代を築いてまいる所存です。
明治維新からの富国強兵・殖産興業で重要な位置を担い「糸が軍艦に変わる」とまで言われたこの「糸」を大切な経営資源として、創業100周年に向けた支えとして活用していく所存です。
先ずはこの確保した麻・ヘンプ糸で織り上げた遠州地方特有の「カラミ織」と「平織り」の生地を素材とし、菊屋ブランドの構築に挑みます。
菊屋ブランドで新商品の開発
コロナ渦で発露した麻・ヘンプの知られざる優位性 <紫外線防止効果>を活かした新商品開発を進めます。